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アラフォーサラリーマンが本を読みラーメンを食べてマラソンを走って旅してIngressする物語。JGCとSFCのダブルホルダーだけどシンプルに生きて行きたいと願う日々。

JR大阪駅三越伊勢丹が不信の原因を考えてみる

別に普段からファッション業界を気にしているわけでもなく、マーケティングにそれほど精通しているわけでもないのですが、ニュースを読んで自分なりに考えてみました。

 

地元おばちゃんが総スカン 鳴り物入りでオープンしたJR大阪駅三越伊勢丹に早くも撤退説(週刊実話) - 国内 - livedoor ニュース

 

JR大阪駅に鳴り物入りで登場したJR大阪駅三越伊勢丹が不振らしいとのこと。

このニュース記事に出ている「おばさん」の台詞はアテにならないどころか、そもそも阪急百貨店や大丸にも出没してないだろうから顧客セグメント外なので関係ないでしょう。
取りあえず大阪人は東京から来た物を嫌うというステレオタイプなニュースにしたいのが見え見えな感じがします。

が、JR大阪駅三越伊勢丹が不調なのは事実。一体どうしてなのでしょうか。
大阪と神戸の中間点に住んで京都勤務であり、東京に住んでいた期間も長く新宿伊勢丹も知っている私なりに考えてみました。


そういえば、僕も妻もオープン時には行って以来足を運んでないことを思い出しました。阪急百貨店には行くのですが...
もちろん、伊勢丹のマーケティング担当はこの程度の分析していることでしょうから、一消費者の戯れ言でしかないです。


問題点1.導線が悪い

JR直結と言いながら、JRのホームから一度階段を上がって下りる(または下りて上がる)必要があり、やっと入口に辿り着ける状態。阪急、阪神、地下鉄御堂筋線のホームから伊勢丹に行こうと思うと、何度階段を上り下りして遠い道のりを歩かなくてはならないのか。しかも、外に出る場合もあって濡れずに辿り着けず、歩く人のことを考えていないような導線に思えてしまうのです。


JR大阪駅前の人の流れを変えたとまで言われているヨドバシカメラとも繋がっていません。この辺はウメキタ再開発で変わる可能性もあるだろうけど、本質的には手遅れでしょう。


問題点2.商圏が不明

JR京都伊勢丹が成功しているので、より大阪の不調が目に付くのだと思いますが、京都と大阪では大きく事情が異なると思われます。
観光で京都に来られる方はJR京都駅が町の中心だと思っている方もいるでしょうが、全く違います。京都の中心は四条烏丸辺りを中心とした半径数キロで、JR京都駅は京都市街からすると端っこも端っこです。なので、京都の中心部に住んでいる人たちは普段基本的にJR京都に行くことはありません。新幹線に乗るときくらいです。

では、JR京都伊勢丹に人が集まっているのは何故か、というと、おそらくは滋賀県と奈良に近い京都の人たちが集まっているのでしょう。滋賀県は関西圏でのベッドタウンとして人口が増えるとともに、企業誘致や大学誘致も盛んです。正直、滋賀には都市がなく、大津や草津などJR沿線のベッドタウンの住民はJR京都にお出かけするのでしょう。同様に、JR京都駅には近鉄京都線という京都と奈良を繋ぐ私鉄が走っていますが、奈良も都市部にデパートなどが中途半端な状態なので、JR京都駅に出かけると推測します。

では、大阪の場合はどうでしょうか。京都の場合、JR京都駅近辺にライバルとなる既存店は近鉄百貨店しかありませんでした。しかし、梅田にはファッションの雄である阪急百貨店、最強のデパ地下と言われる阪神百貨店があり、JR大阪駅のすぐ隣には大丸百貨店もあります。


京都店のようにJR沿線のベッドタウンを商圏にしようと考えても、そもそも京都と大阪は新快速で30分しかありません。中間点の高槻駅まで商圏に入れたとしましょう。反対の姫路方面に30分伸ばすと神戸を超えてしまいます。すると、三宮には大丸元町店というこれまた神戸最強の百貨店があります。では、大阪と三宮の中間点となると芦屋辺りが該当しますが、西宮北口駅に阪急西宮ガーデンズが存在するのです。


つまり、京都店のようにJR沿線のベッドタウン住民を商圏に取り込もうとしても、すでに近所にお気に入りの百貨店がある人たちばかりなのです。
もちろん、こんなことは調査の上で、他の百貨店の顧客を奪う戦略を立てていたのでしょうが...


問題点3.伊勢丹の強みが見えない

行き着くところはココなのかもしれません。
東京で阪急のイメージが強くないように、大阪神戸でも伊勢丹のイメージは強くありません。
JR京都伊勢丹が成功したようですが、大阪神戸の人間はわざわざ京都に服を買いに行くことはありません。京都に行くときは中心地の狙った店に行くので伊勢丹に寄ることはほぼないでしょう。

大阪店がオープンした際、多くの人が訪れました。その時、阪急百貨店が改装工事中なこともあり、伊勢丹に新しいものを提案してくれる期待と冷やかし半分だったのでしょう。
訪問した人の感想を聞いてみると「小綺麗に並んでるけど、伊勢丹じゃなくても買えるし...」みたいな反応が多かったです。紳士服コーナーも特に力が入っているとは感じられず、阪急メンズ館には当然ながら太刀打ちできる状態ではありませんでした。
そして、個人的にこれはちょっと、と思ったのがレストランフロア。店のセレクションも首をかしげるところだけど、とにかくキャパが少ない。平日の午後2時過ぎとかでもどの店も混雑。繁盛していると言えばその通りなのだろうけど、設計の問題じゃないの、と思えてしまいました。



まとめると

阪急百貨店の改装工事が終わった今、あえて伊勢丹に行く理由が見付からないという状態です。
JRを降りて、大丸百貨店と阪急百貨店を見て、地下街でご飯を食べてヨドバシカメラに寄ってJRに乗って帰る。
これが歩く距離も少なくて濡れずに梅田を楽しめる回遊コースの定番になっています。
また、個人的には梅田よりも三宮の方が好きなので、大丸神戸の荘厳な建物を眺めて路面店をプラプラして洋食や中華を食べる。これもまた楽しいのです。

ウメキタが完成すれば多少は人の流れが変わる可能性がありますが、それがどの程度伊勢丹の集客に寄与するかは不明でしょう。
妻も私も「伊勢丹に積極的に行く理由がない」状態ですが、こんな大阪神戸人はそれなりにいると思われます。オープン時にファンを掴めなかったのが今も影響していると考えられるのですが、この先どのような巻き返し作戦を実行するのか、東京にいた時は伊勢丹ファンだったので是非とも頑張って欲しいものです。

 

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