【グルメ】ようかんパンで甘さのジェットストリームアタックを食らう【B級】
ようかんパンとの出会い
B級グルメと勝手に言ってしまっていいのか分からないけれど、個人的には久しぶりにスゴイものに出会ってしまった気がする。
出張で静岡に行った帰り道、新幹線まで少し時間があったので待合室に向かう途中に立ち寄ったキオスクの店頭にあった謎の物体。それが『ようかんパン』である。
「ようかん」分かる
「パン」分かる
「ようかんパン」分からない...何を言っているのだ。
羊羹とパンがどうやったら合体するのか。パンの中に羊羹が入っているとでも言うのか。それに、どう見てもチョコドーナツにしか見えないではないか。え?違う?上に掛かっているのはチョコレートではなく羊羹だと?
これが隣に立っていた静岡出身者との会話の抜粋である。静岡出身者の彼は「ようかんパンを知らないなんて田舎者!」みたいな顔をしていたが、むしろ知っている人間の方が全国的に見たら圧倒的に少数派であるはずなのだが、仕事の付き合いもあるのでそれ以上突っ込むのを止めておいた。
こんな謎の物体を見ると、ついつい買ってしまうのが人の性というもの。仕事が終わって新幹線で帰るだけだったので、勢い余ってビールと一緒に購入。が、これが後に地獄となることをその時は知るよしもなかった。
開封の儀
パンのドーナツ状のパンの上半分に塗られているのはチョコレートではなく羊羹。羊羹を薄くのばして塗っていて、その証拠に明らかに和菓子の香りが立ちこめている。そして、ドーナツの真ん中には生クリームが盛られている。
羊羹というと、今までは棒状のものしか見たことがなかったけれど、こんな使い方があるなんて知らなかったし想像もしたことがなかった。羊羹は「塗れる」のである。
この羊羹、実は低カロリーなのに腹持ちがよいので、仕事のおやつとして密かに机に忍ばせている。が、食べているところを若い女性に見られるとオジサン扱いされるので、少しばっかり注意が必要なのである。
羊羹は実はおやつとしてだけでなく、フルマラソンやウルトラマンの補給食としても優秀であり、フルマラソンの時には一本は必ずポケットに忍ばせている。ジェルばかりだと胃に負担が掛かるばかりか、「食べている」という感覚を得ることができないのも理由だが、何より餡子の味が美味しいというのが何よりの理由である。実はスポーツの補給用に専用の「スポーツようかん」なんてのも販売されていて、最近はこれを愛用したりしている。
実食
話が逸れてしまった。
パンと羊羹は合うのだろうか、などと逡巡しているヒマがあったら食べるべし、ということで意を決して食べてみたところ、思わぬ伏兵が登場。それが、パンの中の餡子であった。
ようかんパン、実はアンパンの上に羊羹を掛けていたのであった。すっかり上の羊羹だけに注意を払っていたために、中から餡子が出てくるとは思っていなかった。不足の至りである。
舌の上で餡子と羊羹がコラボレーションするというとんでもない状況になり、慌ててビールを飲んだら、さらに口の中が阿鼻叫喚の絵に発展したことは言うまでもない。
そして、和の甘さに慣れてきた頃には中央部分の生クリームに差し掛かり、今度は違う系統の甘さが口の中を襲ってくるのである。さしずめ、甘さのジェットストリームアタックとでも言えば良いのであろうか、ガイア・オルテガ・マッシュが時間差でこれでもかと攻めてくるのである。
最後まで食べ終えたときには妙な達成感と、口の中に残る様々な甘さに打ちのめされていた。
公式サイトによると富士市名物のパンとのこと。袋にはカロリーが書いてなかったけど、とんでもないカロリー量なんだろうなと推測。むしろウルトラマラソンやロングトレイルランの補給食として使えるんじゃないかと思ってしまった。