【読書】『GO WILD 野生の体を取り戻せ』で生活習慣改善を考える
人類は文化的な生活をしようがコンピュータを使うようになろうが、まだ肉体は原始時代から変わっていない。まだバージョン1.0のままである。
しかし、生活が大きく変わったことから身体が対応できずに様々な病気が生まれた。食生活を含む生活習慣を見直して野生に近付くことで、肉体も精神も大きく変えることができるのである。
推奨される生活習慣は3つ。糖質制限、睡眠、トレイルラン。
糖質制限
人類は緑の革命によって穀物生産が増えて定住が可能になった。そして、精糖技術が進み現代では様々な食品に多く糖が含まれ、炭水化物が中心の食事になっている。
しかし、元来人間は炭水化物がそこまで必要な動物ではなく、肉・魚・野菜などから吸収できていたのである。
現代の暮らしは糖質過多になっているのであり、この糖質を制限することで様々な病気や体調不良が改善できるのである。
もちろん、ジュースやスポーツドリンクにも多くの糖分が含まれているので、健康的な飲み物だと思っても注意が必要である。
睡眠
人間にはなぜ睡眠が必要なのかは判明していない。しかし、寝なければ死ぬ。これだけは分かっている。そして、睡眠時間が短いと体脂肪が燃焼できず、記憶力や集中力にも問題が出ることが判明している。
現代人は睡眠時間が短すぎる。電気の発明は人間を動物本来の眠りから変えてしまったのである。
電気がない環境での生活実験をすると、夕食後すぐに眠り、深夜に一度目が覚め、再び眠りにつく習慣に変わるという。そして、完全な静寂よりも誰かの寝息が聞こえる、などと言った安心感を実感できる環境がよい。
トレイルラン
都心だけの生活ではなく、山や森で緑に囲まれていると人間は落ち着く。
トレイルランはその山の中を走り回ることで脳のポテンシャルを最大限に発揮するのである。脳の使命は考えることではなく、瞬時に様々なことを把握して同時に判断すること。トレイルランでは空気の変化、路面の変化、着地の場所、自分の息と筋肉の状態などを考えるよりも先に行動で移さなければならない。
そして、何よりも肉体が健康的になる。これが第一である。
まとめ
人間本来の野生の姿、ってどこまで遡ることになるのだろうか。今さら狩猟採集民族に戻ることはできないし、日々の生活をいきなり変更することはできないだろう。でも、結局、一番大切なことは健康で幸せな日常を過ごすことにあるはずである。暴飲暴食を繰り返し、普段は車で移動して、冷房が効いたジムのランニングマシンで走って、薬を飲んで維持する健康って何か変である。
できることから少しずつ変えてみよう。ここで提唱されていることを少し実験的にやってみて失敗しても大きなリスクはないはずだ。
人間は走るために生まれた。哺乳類で長時間走り続けることができるのは人類だけである。『BORN TO RUN 走るために生まれた~ウルトラランナーVS人類最強の”走る民族”』と同じことを言っている気がする。
単純に日々の生活のため、そして、目指すべきウルトラマラソンやウルトラトレイルに向けて、取り組んでみようと思う。
GO WILD 野生の体を取り戻せ! ―科学が教えるトレイルラン、低炭水化物食、マインドフルネス
- 作者: ジョンJ.レイティ,リチャード・マニング,野中香方子
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2014/12/19
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