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【書評】ハゲタカ外伝 スパイラル【感想・まとめ】

ストーリー

企業買収とマネーゲームを描いた『ハゲタカ』シリーズ。

その最新作『ハゲタカ4 グリード』の外伝という位置付けで、同時期に日本で起こっていたことを書いた物語。

今回の主人公は鷲津ではなく芝野。ターンアラウンドマネージャーとして会社を立て直しに奔走している日々に舞い込んだ一報の悲報。それから大阪にある中小企業を立て直すことを決意する。というストーリー。

 

感想

ハゲタカシリーズはTV映像化された影響で、もうすっかり芝野は柴田恭兵で脳内再生されてしまうので困ってしまいます。

金で会社を買ったり売ったり、マネーゲームの世界は自分の実生活からかけ離れているてまったく実感が湧かないので、小説の世界で楽しむのがいいものだ。

それでも『ハゲタカシリーズ』が出ると読んでしまうのは、結局はお金はツールでしかなく、根底に流れているものがとっても人間臭いところにあるからでしょう。

そして、基本的には勧善懲悪的なところがあり、鷲津が最後に大金を投じた理由や背景を聞くと、「ああ、こんな人がいて欲しいな」というヒーロー願望の表れなのかもしれません。

ストーリー的には、最後は真面目に頑張った人や繋がりで解決するという、ちょっと浪花節が入ってるところがあります。

と言いつつ、実は会社が傾いて特許を放出した理由は株の失敗である。いや、これ、完全に身から出た錆だろ、と。

まあ、最後は鷲津が助けるのだろうと思っていたら、あっさり断って裏切られた感が満載である。

が、最後、清々しいまでの終わり方をする。うん、毎度ながら終わり方が素晴らしい。

こんな金の使い方ができる大人になりたいものですね。