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アラフォーサラリーマンが本を読みラーメンを食べてマラソンを走って旅してIngressする物語。JGCとSFCのダブルホルダーだけどシンプルに生きて行きたいと願う日々。

NHKスペシャル「神々の領域を走る」雑感

ランニング

放送が延期になってしまったNHKスペシャル「神々の領域を走る」が10/2に放送されました。

南米パタゴニアを141km走るトレイルランレース。そこに出場した日本トレイルランニング界の生きる伝説、鏑木毅さんに密着した物語でした。

 

パタゴニアを走るウルトラフィヨルドは世界一過酷なレース

正式名称はウルトラフィヨルド(Ultra Fiord)。そのレースは世界一過酷なレースと呼ばれています。

 

未舗装の山野を長距離走るトレイルランニングは全世界で行われているが、中でも100kmを越えるレースは完走するのも難しく、平均的な完走率は65%とされる。

ところが2015年に行われた第一回ウルトラ・フィヨルドはエントリーした33人中、完走したのはわずか10人。完走率はわずか30%。

あまりの厳しさに「世界一過酷なレース」として、世界のトレイルランナーたちに知られるところとなった。  

 

NHKより http://www.nhk.or.jp/special/run/

 

 100km以上のトレイルランレースといえば、ウルトラ・トレイル・マウント・フジやウルトラ・トレイル・デュ・モンブランなどの160kmレースの方が有名ですが、それよりも過酷だということなのでしょう。

 

レースの風景を見ていると、道なき道を歩む原生林、猛吹雪の岩山地帯、延々と続く一本道、など心が簡単に折れてしまう仕組みがあちこちに。

 

ああ、これは完走率が低そうだと思ったものです。

 

1時間という短い時間では伝え切れてない感じ

 原生林や吹雪の中を141km、トップでゴールした選手でも40時間近く走っています。

 

日本人である鏑木毅さんが中心に捕らえられていますが、レース全体の話、下位選手の様子などを伝えようとすると、1時間という枠は短かったのではないかと。

 

残念ながら、優勝候補や注目の選手が序盤のオーバーペースで早々にリタイヤし、レース展開自体は途中から変動なくゴールしたため、レース自体はやや退屈でした。

 

その分、選手一人一人の声を拾っていく撮影はとても好感の持てるものでした。

 

どうしてもトレイルランのドキュメンタリーというと、このレースに出た鏑木毅さんがUTMBで3位になったときの「極限のトレイルラン: アルプス激走100マイル」が比較対象になってしまうのです。

 

レース終盤で魂の追い上げを見せる鏑木毅を見て胸を熱くしたものです。いや、過去形ではなく、今でも保存版にして何回も見ていますが...

 

神々の領域とは人間の本能と限界を超えた場所

タイトルにもなっている「神々の領域」の答えはレース終盤になって明かされました。

 

てっきりパタゴニアの雄大な自然の中で、神に最も近づける場所、とかそんなことを想像していたのです。

 

しかし、神々の領域とは、自分自身が肉体的にも精神的にも限界を超えたとき、脳が動くことを止める指令を出しても、争って動き続けること。

 

人間の本能がコントロールする部分を超越した「神々の領域」で動き続けるのです。

 

フルマラソンの35キロ地点、ウルトラマラソンの80キロ地点でも肉体の限界を感じる瞬間もありますが、そんなものではないのでしょう。

 

不眠不休で夜も明かり一つない山中を走り続けることで、初めて体験できるゾーンなのかもしれません。

 

トレイルランナーのヤマケンこと山本健一さんは著書の中で、160キロレースで夜の山を走っているときに、闇に溶け込んで自然と一体化していることを実感できると述べていました。

 

なるほど、もっと超長距離トレイルにチャレンジしないと触れられない領域なんだ。

 

100キロ以上のトレイルランニング大会、いつか出て、その神々の領域に一歩だけでも近づいてみたいものですが、遠いな〜。だからこそ挑戦しがいがあるってものなんでしょうけど。

 

再放送は2016年10月5日 午前0時10分から。もう一回見てみようかな。

 

アルプスを越えろ!  激走100マイル―― 世界一過酷なトレイルラン

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