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説明会で机にペットボトルを置くだけで学生を落とすことはない

今年も新卒学生の面接の季節がやってきた。

最近の学生たちは、おしなべて優秀で真面目である。自分が大学生の時、ここまで真面目に勉強して、いろいろな経験をして、多角的に物事を考えていただろうか。

ここ数年は売り手市場という状況もあり、学生側が企業を選ぶような状態になっている。企業側としても「学生に選んでもらえる企業」である必要があるわけだ。

今年はどんな学生と面接できるだろうか、ちょっと楽しみにしていたら、こんな記事がはてブで注目されていた。

 

headlines.yahoo.co.jp

 なるほど、マナーの基本ができておらず、なぜそのマナーが存在するのか自分の頭で考えられない学生は落とす、とのこと。

さて、実際にこのようなことが行われる可能性はあるのか、学生側として自衛する手段はあるのか、ということを学生を二次選考する立場の視点から考えてみた。

説明会中はお茶を飲まない方が吉

日本は無駄なマナーが面倒くさい、同調圧力が大変だ、などと言われてしまいそうだが、売手市場の就職活動であったとしても、あえて自ら減点されてしまう可能性のある行為はやめておく方が吉。

説明会がどのくらいの時間かによるが、1時間程度であれば説明会の前にノドを潤して、説明会中くらいは我慢しておこう。

実は壇上に上がってスピーチをしていると、慣れている人なら人の挙動はほぼ丸見えなのである。興味なさそうだな、とか、遊んでいるな、くらいのことは簡単に察する。

社会人は打合せ中にお茶を飲む、というコメントもあるが、打合せでは双方が話すのでどうしてもノドが渇くシーンがある。そこで、ノドを潤すためにお茶を飲むのである。あるいは、遠方からわざわざ来てくれた相手に礼を尽くすためにお茶をだしているのである。

一方、説明会では、基本的に学生が話すことはないはず。なので、話して喉が渇いたので飲む、というロジックが通用しないのである。

空調や体調の関係でどうしても飲みたくなった場合は、企業側も一人がずっと話すわけではないだろうから、人が入れ替わるタイミングでさっと飲むのがおすすめ

日本のビジネスは面倒だな、と思われるかもしれないが、先進国とも新興国とも仕事をしている身からすると、日本以上にマナーで面倒な国も存在するよ、ということは言っておきたい。

どうでもいいマナーより勉学を

説明会でのお茶以外にもコートがどうこうなんて話も触れられていた。

が、コートの脱ぎ着なんて会社に入ってから覚えればいいものである。名刺の渡し方や電話の出方も新入社員研修で簡単に教えてもらう。

コートをどうするべきか、なんて秘書を目指している人以外が学生時代から知っている必要なんて皆無である。秘書になりたい人は少なくとも秘書検定の勉強をしているだろうから知っているはず。というか、知らないとやばい。

そんな、ある意味でどうでもいいマナーを就職活動用に知るくらいであれば、普段の勉強にリソースを注いでほしい。

学生の本文は勉学である。

それを忘れては、元も子もない。

マナーを知っているけど勉強できない人より、マナーを知らないけど勉強ちゃんとやっている学生を私は合格にする。

就職活動をビジネスとして便乗する人たち

就職活動に向けてのマナー、みたいなものがこの時期になってくると、あちこちで見かけるようになる。

正直、採用する側は、そんなところで判断していない

人生で初めての就職活動で緊張しているのは分かっている。スーツだって着慣れていないのも知っている。清潔感と自分が言いたいことをゆっくりでもいいから話してくれれば、それでいい。

そのことを企業側が受け入れずに、マナーとかどうでもいいことを学んでから来い、というのは上から目線にもほどがある。

そして、何より腹立たしいのは、自らは何もしないのに、企業側にも学生側にもあることないことを吹き込んで就職活動マーケットを作り出して儲けている企業やマナー講師とか名乗っている人たちである。

これこそ、本人たちは色々と言うであろうが、何の生産性もないビジネスである。いなくても困らない、むしろ、いないほうが良いかもしれない。

学生の皆さんには、自分が学生時代に学んできたこと、これから挑戦してみたいこと、を素直にアピールしてくれればそれで十分。表面的なものを取り繕う必要は皆無なのである。

よい学生さんに会えることを祈っています。