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仕事にも使えるコミュニケーション理論「ぼくは愛を証明しようと思う」(藤沢数希)

blog金融日記の作者が独自に気付いた恋愛工学理論を簡単に解説するために小説化したもの。 有料メルマガは読んでいないので、恋愛工学というものがどんなものなのか、詳しくは知らなかった。

 

ストーリーは26歳で彼女もいない非モテの男が、ある日、恋愛工学に出会い、師匠に従って実践していくことでモテ男になっていく。美人モデル、人妻、学生など幅広い女を股にかけてた男が最後に手に入れるものは何なのか。

「愛」の定義が、女にモテてセックスできること、なのであればタイトル通りの内容である。

そう、つまりこの本は昔っから青少年が読むナンパ指南本の現代版なのである。結局は確率論なのだから、球を打てばそのうち当たる。

しかし、下手な鉄砲も数打ちゃ当たる、ではなく、的中率をあげるための方法論を身につければ、ナンパは難しいものではなく、誰でもモテ男になることができるのである。

 

その方法論は、ナンパにかぎらず仕事でも使えるコミュニケーションの基礎的なものである。

相手を質問攻めしない、相手に同意する、話を聞く、などは相手に対して自分が信頼していること、自分が共感していることを示すのは重要な行為であり、相手の目や耳などを見るというノンバーバルコミュニケーションにも触れている。

 

ナンパ本としてではなく、ナンパを通して相手から信頼されるコミュニケーション能力の身に付け方が書かれていると捉えてみると面白い。細かい一つ一つのテクニックに横文字でゲームの技みたいに名前が付けられているのはご愛嬌。

 

結局、愛って何?みたいな根源的な話を捉えているわけではなく、ナンパテクニックの話なので、『恋愛工学』と言われると、いや、恋愛じゃないよね、そんなものは、と一瞬思ってしまう。が、この辺りは著者が話題作りのためにあえて仕掛けているのであり、この部分でギャーギャー噛みつくのは「ネタにマジレス、カッコ悪い」状態である。

 

ぼく自身はナンパをしたことがないので、この恋愛工学テクニックを実践するとどの程度の効果があるのかは分からない。Twitterなどでは恋愛工学を使って上手く行っていると書いてる人もいるが、果たして真実はどうなのだろうか。他人のことながら興味がある。

仮にナンパしなかったとしても、合コンや婚活パーティなど異性と話して成果を確認する舞台はたくさんあるのだ。

 

この物語の中に「モテている男こそモテる」というスパイラルになると言っていたが、この部分だけは実感できる。彼女がいない時期はとことんダメで、彼女がいるときに限って他の女性からも声が掛かる。これは一体どういうことなんだろうか。偶然なのか、本書内でも触れられている『利己的な遺伝子 』に沿った本能的な活動なのだろうか。

 

コミュニケーション能力がないな、と思っている人は、変な自己啓発本やハウツー本を読むよりも、この本の方が効果的ではなかろうか。

 

 

ぼくは愛を証明しようと思う。

ぼくは愛を証明しようと思う。