【読書】意識高い系向け手帳術「72時間をあなたの手帳で管理すれば、仕事は劇的にうまくいく」(久瑠あさ美)【書評・まとめ】
72時間をあなたの手帳で管理すれば、仕事は劇的にうまくいくを読んだ。結論としては意識高い系向け手帳術。
24時間ではなく72時間を1サイクルに
1日が24時間という区切りなのは現代生活を営む上では仕方のないことだけど、意識の持ち方としては72時間、つまり3日を1サイクルとして捉えるという素敵な発想からスタート。
24時間単位で考えると時間との戦いで「今日も終わらなかった」などと自分自身を責めてしまう。
しかし、あらゆる仕事のスケジュールを72時間単位で捉えて管理することで、もっとゆるやかに様々なことをコントロールできるようになるという。いや、ちょっと待て。
デートも残業もやってしまおう
「デートの約束があるときに残業の依頼が来た時はどうする?」という命題に対して、72時間サイクルで考えるなら、まずはデートしてそれから仕事をすればいい。という驚天動地の答えが。
経営者や自営業者であれば、時間の考え方を変えることも可能であろうが、普通の会社員にはそんなこと無理だろ。
「残業して欲しいのではなく、明日の朝までに仕上げればいいのです。」
とのこと。いや、そうだろうけどさ。自宅でサービス残業をするということ、大事な秘密資料を自宅に持ち帰るということが認められている会社は少ないはず。
裁量労働制で自宅勤務が認められている、ごく一部の人だけが、この72時間手帳術を採用できるのだろう。
あるいは意識高い系の人たちは、これは自分を高めるための試練だとでも考えるのだろうか。これは理解できない、共感できない。自分でもできないし部下にも推奨できない。
むしろ、どうしてもプライベートを優先するのであれば、残業は断ってもらって問題ない。毎回断られるのはさすがに困るかもしれないが、一度断ったくらいでクビになったり、評価が下がるようなことはない。
まとめ
本書にはあちこちに「夢」、「やりたいこと」などのキーワードが出てきて、かつ、時間に追われるのではなく管理する、ということがテーマにある。
「やらなければならないこと」よりも「やりたいこと」をやって生きていけるのは素晴らしい。
仕事を単に金を稼ぐため、生きていくため、の義務感に追われた労働ではなく、自ら楽しくて楽しくて仕方がない状況になるのは理想的であろう。
しかし、すべての仕事を自分が成長するためと前向きに捉えたり、深夜や休日も仕事に当てるのは普通の会社員にオススメできることではない。
自営業や裁量労働制の意識高い人にはオススメだが、普通の会社員で確実に仕事をこなしていきたい人は真似しない方が賢明。
久々に面白い手帳術の本を読みました。Amazonレビューはゼロ件だったので、他の人の感想を聞いてみたい。
良い子は毎晩ちゃんと眠って、24時間をどう過ごすかを考えたほうがいいんじゃないでしょうか。4月からの手帳はNORLYがおすすめ。