読む食う走る

ビジネス書から小説を読みながら、酒とラーメンで脂肪を気にしつつ、JGCとSFCで海外国内を旅しながらランニングする

【読書】阪急電鉄殺人事件(西村京太郎)

ついに関西私鉄の雄、阪急電鉄を舞台にした殺人事件の登場である。

とワクワクして阪急六甲駅のブックファーストで本を手に取り、阪急電車の中で読んでガッカリした感想を残しておきたい。

阪急という憧憬を作った小林氏

阪急といえば、テニスと熱いレポートで有名な松岡修造氏の実家筋である小林一三氏が築き上げた関西の帝国。

東の東急、西の阪急と言われ、阪急梅田から京都、宝塚、神戸に伸びる線路を走るマルーン色の車両は高級住宅街の象徴的でもあり憧れでもある。

そんな阪急を舞台にした西村京太郎サスペンスと聞けば、否が応でも期待が高まるというものである。

序盤、阪急梅田駅から毎時00分に神戸、宝塚、京都河原町に向かって同時に出発する電車の美しさを撮影するシーンが出てきて胸が高まる。これは阪急のこと分かってる感ある!

阪急六甲駅の構造と謎の死因

しかし、読み進めていくと、あれ?っという感じになっていく。

まず、死んだ人は阪急六甲駅でホームでフラフラして線路に落ちて死んだという。

六甲駅は各駅停車しか停車しない駅である。また、階段は上り線梅田より一か所である。

そして、六甲駅は待避線構造で複々線構造になっていので、停車しない特急電車などはホームから離れたところを通過するのである。

なのに、阪急六甲駅でフラフラしながら線路に落下して死亡したという。ゆっくり入選している各駅停車の先頭車両が停止寸前のところに落ちて死亡?ちょっと解せない...

もともと、死んでしまった女性とのワンチャンを期待していた主人公のオッサン、西宮北口で待ち合わせしているのに、神戸線が止まってるからと行って立ち往生。

いや、そこは宝塚経由で今津線西宮北口に行くとか、阪神電車で今津まで行って阪急で西宮北口に行くとかして欲しかった。普通に復旧を待つとか電車好きしゃないだろ。

この辺から「うーん」と思い出したところ、中盤以降は電車関係ない。小林一三とか石原莞爾とか出てくるけど、すべて妄想の範囲で訳が分からない。

お前は一体誰やねん問題

挙句の果てに殺人犯は「お前誰やねん」レベルで突然出てきた人たち。いや、こんなミステリー、殺人犯は予想できないわ。

阪急電車のファンは梅田駅のところで終わっておけば幸せのまま終わらせられる。

中年オッサンの未練がましい女性への偏愛や、石原莞爾のifの世界が好きな人は楽しめるかもしれない。僕はお腹いっぱいである。

神戸電鉄殺人事件」もひどかったが、本作もひどい。関西私鉄になんか恨みでもあるんだろうか。

 

阪急電鉄殺人事件 (十津川警部シリーズ)

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神戸電鉄殺人事件 (新潮文庫)

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