【読書】「経済的自由への道は、世界のお金の授業が教えてくれる(西村隆男)」基礎知識を身に付けてから投資する
そもそも『経済的自由』とは
手に届く範囲の話であれば
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『日々の生活で借金や支払いなど経済的なことを気にしない』だろうし、
- 『働かなくても暮らしていける経済的余裕』が理想的な姿
あたりだろうか。
日本では野村総研が「純金融資産が1億円以上を富裕層」と定義しており、日本国内には217万世帯あるという。
ただ、純金融資産1億円では、定期預金利息のみで暮らすことは難しいので、実際には「富裕層」といえど、株や不動産などの不労所得がないと理想的な経済的自由は手に入らなそうである。
経済的自由の基礎知識
本書では「経済的自由」を獲得するための基礎知識は、海外でのお金の授業から得ることができるという。基礎知識としては。
インデックス投信を積立投資で購入している人には耳慣れた話ばかりである。
最終的には手数料やコストを気にしながら長期投資が最強である、という結論は予想通りなので、新しい驚きはなかった。
が、投資に関する基礎的な情報が網羅されている感じなので、まずは改めて自分の知識を整理するには役に立った。
ただ、普通にサラリーマンが節約してインデックス投信で長期投資をしても、働かなくていいほどの経済的自由は手に入らないだろう。
基本的な考え方はためになるのだが、題名は少し大げさな感じもする。
海外どうこうより広告規制を
日本人は子供の頃からお金の教育を受けていないから資産形成が下手。海外はちゃんとお金の教育を受けているから資産形成できている。
と、この手の本では言われるが、実際、どの内容がどの国のどの教科書で誰に向けて教えられているのか、そのソースが出されていないので不明である。
本当に全員金融リテラシーが高いのであれば、リーマンショックなんてものは発生しなかったのではないか。本当にアメリカが金融リテラシーは高いのだろうか。
どうも海外は素晴らしく日本人は劣っている、とマウンティングされている気がする。
日本人はそこまでリテラシー低くないと思いたいところであるが、そもそも人を騙すような金融広告やリボ払い広告に規制をかける方に向かってほしいものだ。