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読書『おじさんは地味な資格で稼いでいく』佐藤敦規

日本国内で食っていける仕事を探すのであれば、資格商売がベストである。それは「その資格がないとできない業務」であり、怪しい民間資格じゃないやつ。その一つとして社労士はよいのかもしれない。

人生100年時代と言われ(LIFE SHIFT(ライフ・シフト)は最近生まれた子の寿命が100年になるだろう、という主張で、現役オッサン世代が100歳まで生きれるとは思わないが)、サラリーマン引退後も年金以外に2000万円の貯金が必要だとの国からの発表があり、さて、どうやってちゃんと老後を過ごそうかと頭を抱えるオッサン世代である。

で、40代半ばに社労士の資格を取って独立開業した著者の自伝。世の中にある資格を紹介している本ではない。

「地味な資格」というから、もっとマイナーな資格を想像したのでがっかり。社労士とか接点はなくても、名前と業務内容くらい知ってる。

40代も半ばになると、自分が会社でどのポジションまで行けるのかが見えてくる。大逆転なんてないので、管理職になれてない人はきっとそのまま、管理職でも課長で終わるか部長・役員まで行けるのか、もう分かってるはず。むしろ、分かってなければ相当ヤバい。自己認識ができていない。

なので将来を視野に入れれば、独立開業というものを視野に入れる人が出るのかもしれない。

勉強方法はいたって普通。参考書を買って、暗記ノート作って、過去問を解く。ようは高校・大学受験と同じ。勉強方法に奇策なんてものはない。著者も中央大学を出ているので、普通に勉強してた人。なんだ、そういうことか。

社労士は取ることよりも、取った後の方が大変そう。法人相手なので、どうやって接点をもって顧問契約や発注を勝ち取るか。基本は中小企業が顧問先、とのことで、色々と濁しているが、労働環境は普通にひどそうである。その感覚に大企業勤務の者が通用するか。

それにしても、本書の帯書きがひどい。「自分の力で自由に生きる」って新卒フリーランスとかノマドとか信者ビジネスの臭いしかしない。

50歳になって、今まで未経験の社労士で独立する、というのは独り身ならよいが、家族や住宅ローンを抱えている人にはリスクが高すぎる。

 せっかく正社員なのなら、定年まで会社にしがみついて給料と退職金をもらって、厚生年金の受給額を上げる方が得策ではないか。ただ、定年後を考えて、若いうちに社労士などの資格をとっておき、夜や休日にできる範囲で業務経験を積んでいく。辺りがソフトランディングかな。その辺のバランス感覚の問題なのだろう。正直、いまさら「自由」とか求めてない。

 

おじさんは、地味な資格で稼いでく。

おじさんは、地味な資格で稼いでく。